「ペアトレって本当に効果があるの?」「科学的な根拠はあるの?」という疑問をお持ちの方へ。ペアレント・トレーニングは世界中で研究され、その効果が科学的に実証されています。
世界的に認められたエビデンス
ペアレント・トレーニングは、1960年代にアメリカで開発されて以来、数十年にわたる研究の蓄積があります。
主な研究結果:
- ADHD児の行動問題が有意に減少(複数のメタ分析で確認)
- 保護者のストレスと抑うつ症状の軽減
- 親子関係の改善(ポジティブなやり取りの増加)
- 効果は介入終了後も6ヶ月〜1年以上持続
- 薬物療法との併用でさらに効果が高まる
アメリカ心理学会(APA)やイギリス国立医療技術評価機構(NICE)は、ADHDの子どもの保護者に対してペアレント・トレーニングを第一選択の支援として推奨しています。特に就学前の子どもについては、薬物療法よりも先にペアトレを試みることが推奨されています。
日本での位置づけ
日本でも、ペアレント・トレーニングの有効性は認められています。
- 厚生労働省が「発達障害者支援施策」の中でペアトレを推進
- 発達障害者支援法(2016年改正)で家族支援の充実が明記
- 多くの自治体が公費でペアトレ講座を開催
- 日本版プログラム(精研式、まめの木式等)の効果研究が蓄積
具体的にどんな変化が起きるのか
国内の研究や受講者アンケートで報告されている主な変化をまとめました。
子どもの変化
- 好ましい行動(挨拶、片付け、約束を守るなど)の増加
- かんしゃく・反抗的行動の減少
- 自分で考えて行動する場面の増加
- 自己肯定感の向上
保護者の変化
- 子どもを褒める回数の増加
- 叱る・怒鳴る回数の減少
- 子育てストレスの軽減
- 「自分のせい」という罪悪感の減少
- 子どもの行動を客観的に見られるようになる
なぜ効果があるのか — 行動理論の裏付け
ペアトレの効果は、心理学の応用行動分析(ABA)に基づいています。基本原理はシンプルです。
- 強化された行動は増える — 褒められた行動は繰り返される
- 注目されない行動は減る — 反応がなければやる意味がなくなる
- 環境が行動に影響する — 環境を整えれば問題が起きにくくなる
これらの原理を、保護者が家庭で日常的に実践することで、子どもの行動が少しずつ変わっていきます。特別な道具や施設は必要ありません。
「効果がない」と感じるとき
ペアトレに取り組んでも、すぐには効果を感じられないこともあります。よくある原因と対処法をお伝えします。
- 消去バースト — 無視を始めると一時的に行動がエスカレートします。これは効果が出ている証拠。ここで折れずに続けることが大切です
- 家族間で対応がバラバラ — 保護者だけが実践し、他の家族が従来通りだと効果が薄まります。家族全体で取り組みましょう
- 変化に気づけない — 記録をつけると、客観的に変化が見えるようになります
困ったときは、講座のスタッフに相談してください。個別の状況に合わせたアドバイスをもらえます。
ペアトレの基本について知りたい方は完全ガイド 第1章を、受講方法は第3章をご覧ください。全国の開催情報もチェックしてみてください。

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